水垢・カビが発生しやすい理由

まずは、お風呂でなぜ水垢やカビが発生しやすいのか、原因を押さえておきましょう。

水垢

水道水に含まれるミネラル（カルシウムやマグネシウム）が乾燥して固まり、白い汚れとなって残ります。特に蛇口や鏡、壁に付着しやすい。

カビ

湿度が高く、石鹸カスや皮脂汚れなどが栄養源に。ゴムパッキン、タイルの目地、天井やコーナーに発生しやすい。

つまり、お風呂の汚れは「湿気＋汚れが残る環境」が原因。これを改善することで、掃除の手間を大きく減らすことができます。

リフォームで解決！掃除がラクになる4つのポイント

壁・床・天井は「汚れにくい素材」を選ぶ

最新のユニットバスは、各メーカーが「汚れにくい」「水切れがよい」素材を開発しています。おすすめは以下のような機能性パネルや床材。

壁材（パネル）

フッ素コーティングや親水性加工されたパネルは、水垢が付きにくくサッと拭くだけでOK。

床材

乾きやすい構造の床（TOTOの「ほっカラリ床」やLIXILの「キレイサーモフロア」など）は、カビの発生源である水たまりを防止。

天井

抗菌加工や防カビ塗装がされたものを選ぶと◎。換気扇との併用で湿気をためにくくします。

カビの温床「ゴムパッキン」を極力なくす

お風呂場の黒カビの多くは、ゴムパッキンやコーキングの隙間に発生します。最近のユニットバスでは、このパッキン部分を極力排除し、一体型のパネル接合にする仕様が増えています。

• 壁と床の境目は「シームレス構造」でカビが入り込めない。
• 窓枠や扉も「パッキンレス仕様」や「樹脂製フレーム」で汚れにくい。

こうした構造を選ぶことで、カビの発生源そのものを排除することが可能になります。

換気・乾燥設備をパワーアップ

いくら素材を工夫しても、湿気がこもればカビの発生は避けられません。リフォームの際は、換気・乾燥機能の強化も忘れずに。以下の設備がおすすめ。

浴室換気暖房乾燥機（浴乾）

入浴後に「乾燥モード」を使えば、床や壁が数時間でカラッと乾燥。

24時間換気対応タイプ

常に空気が循環するため、湿気の滞留を防げる。

天井埋め込み型の強力換気扇

既存の換気扇よりも吸気効率が高く、効果的。

ポイントとして、リフォーム時にダクト清掃・新設も行うと、換気性能が格段に向上します。

掃除のしやすさを考えたレイアウト・パーツ選び

見落としがちですが、「掃除のしやすさ」は設備の形状やレイアウトでも大きく変わります。掃除のしやすい工夫は以下のとおり。

• 壁付けの浮かせる収納（マグネット・バータイプ）で床に物を置かない。
• 掃除がしやすい排水口設計（髪の毛が取りやすい構造）。
• 鏡なし／小型鏡に変更。水垢の原因になる鏡をなくすという選択肢も◎。
• 出入り口段差なし（バリアフリー）。段差や溝は汚れが溜まりやすい部分なので、スッキリ設計がおすすめ。

リフォーム前にチェックしたい！おすすめオプション＆アイデア

抗菌・防カビコーティングサービス

リフォーム後に施工できる「コーティング」は、防汚・防カビ効果が長持ちする人気オプション。ガラスコートやフッ素コートなど種類も豊富です。

スマートバスルーム

ミストサウナ・床暖房・照明調整など、お風呂がくつろぎの空間に。

湿気がたまらない工夫が随所に施されている。

メンテナンス契約

最近では、施工後のメンテナンスプランを用意しているリフォーム業者も。年に1回の点検・クリーニングをしてくれるので安心です。

まとめ

水垢やカビの悩みは、こまめな掃除だけでは完全に解消できません。構造・素材・換気設備そのものを見直すことで、カビが「生えにくいお風呂」を手に入れることができます。お掃除ラクラクな浴室リフォームのポイントは以下の通り。

• 壁・床・天井は汚れにくく乾きやすい素材に
• ゴムパッキンや凹凸を極力排除した設計
• 換気乾燥機を導入して湿気を残さない
• 掃除しやすいレイアウト＆排水構造

見た目の美しさだけでなく、10年・20年後も快適に使えるお風呂を目指して、ぜひリフォームの際はこれらのポイントを参考にしてみてください。

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